大学野球選手を対象に、全身の運動器メディカルチェック項目、肘関節エコー検査、肘関節高分解能MRIを実施し、データを解析し傷害との関連を前向きに検討した。肘関節エコーでは、自然肢位・3kgの外反ストレスの負荷したときの関節裂隙の開大距離、靭帯長、靭帯厚の測定を臥位にて異なる肘関節角度で実施し、至適な検査肢位を明らかにした。野球選手の肘関節外反弛緩性とモーションキャプチャーにより測定された投球動作との関係を調査した。投球時にかかる肘外反ストレスと体幹を含めた投球動作との関連が示された。研究結果は、野球選手におけるEVLの発生機序や傷害との関連を理解する上で有用な基礎データとなった。
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