研究課題/領域番号 |
21K11470
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研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
吉田 成仁 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 准教授 (60581791)
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研究分担者 |
宮崎 彰吾 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 教授 (40581971)
小井土 正亮 筑波大学, 体育系, 准教授 (40730198)
脇 英彰 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 助教 (50807899)
皆川 陽一 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 講師 (60609626)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 傷害調査 / 心理的要因 / サッカー / 大学スポーツ選手 |
研究実績の概要 |
スポーツ選手がパフォーマンスを十分に発揮するためには、傷害を未然に防ぎ、コンディションを整える必要がある。コンディションに影響する因子は、身体面のみならず、環境面、心理面など多岐にわたっており、その全てを適時的確に把握するための科学的根拠は数少ない現状にある。そこで、本研究の目的は、スポーツ選手のコンディションを適時的確に把握する方法を探るため、①大学サッカー選手の身体的問題と心理的問題の発生状況と関連性、②身体的問題と心理的問題が選手のパフォーマンスに与える影響を明らかにすることである。横断研究として、大学サッカー選手を対象に、身体的・心理的問題の発生状況をWEBアンケートにより調査し、分析する。また、縦断研究として、身体的・心理的問題の発生状況の推移に併せて、選手のパフォーマンス状況の推移を継続的に評価し、分析する。2022年度においては、2021年度に実施した身体的・心理的問題の発生状況についてのWEBアンケート結果(1084名の大学サッカー選手から得られた回答)を解析した。この結果、怪我のある選手は19%、APSQ陽性の選手は38%、ASSQ陽性の選手は23%であった。また、身体的な問題や心理的な問題、睡眠障害がなかった選手は43%であった。このことから、大学サッカー選手の約60%以上が、身体的な問題、心理的な問題、睡眠の問題のいずれかを抱えていることが明らかになった。いくつかの問題が共存する可能性があるため、これらの問題を解決し、選手たちの最高のパフォーマンスを引き出すために対処することが重要である。また、大学サッカー選手のパフォーマンスの縦断的評価が終了したことから、今後はこれらの関連性の検討を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
横断的研究におけるデータの取得解析が終了し、データのまとめ、論文執筆を行っている状況である。縦断的研究については、データの取得が終了後、解析に予想よりも時間がかかり、学会発表に至れなかったが、2023年度に解析を実施し、学会発表・論文執筆を行う予定であり、おおむね順調に進んでいると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題について、得られたデータを積極的に発表し、研究結果の現場への還元を行っていく予定である。また、本研究課題の遂行によって得られた新たな課題について、解決方法・検証デザインを検討し、研究をより発展的に進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
結果の解析に想定よりも時間を要したため、学会での発表などが予定よりも実行できなかった。次年度には、現在解析済みのデータによる、海外での国際学会発表を予定している。また、現在解析中のデータについては、次年度に学会発表と論文執筆、翻訳・英文校正など、論文投稿での使用を予定している。
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