本研究では、ラットへの分子標的薬投与後の腸管alpha defensin (DEFA)5とIgA、唾液中IgAの相関から、唾液IgAが腸管免疫の指標になるか否か評価した。さらに、確立した系を用いて、分子標的薬による腸管免疫低下に対する食品成分の有用性を評価した。ラットへの分子標的薬の連日投与による腸管IgAと唾液IgAに相関があることが見出された。また、食品成分曝露によるDEFA5等への影響については、一部の食品成分でDEFA5発現量を増加させることを見出した。最後に、食品成分を併用することで、分子標的薬による腸管免疫低下を回復する可能性が示唆された。
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