アレルギー症状を緩和するコメ品種「ゆきひかり」と効果のない「きらら397」のメタボローム比較の結果、ゆきひかりにはグルタチオン関連物質が少なかった。Native PAGE解析では「ゆきひかり」特有の約350kDaのタンパク質が観察され、還元型グルタチオン添加で減少することが確認された。nanoLC-MS/MS解析で350kDaのタンパク質は複数のアレルゲンペプチドから成る複合体であることが分かった。以上より、「ゆきひかり」ではグルタチオン含量が低いため、アレルゲンタンパク質がジスルフィド結合を介して巨大な複合体を形成し、アレルギー症状の緩和に寄与していることが示唆された。
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