本研究の目的は、個々の体内時計・生体リズムを考慮した食後血糖値予測モデルを構築し、糖尿病予防への活用を目指すこととした。また、食事や機能性食品の血糖値抑制効果の個人差をもたらす要因を探索し、個別化栄養学への応用を目指した。主な結果として、我々の研究データからは精度の高い血糖値予測モデルの構築には至らなかった。一方、食事や機能性食品摂取に伴う血糖値抑制効果は、摂取するタイミングや個々の腸内細菌叢により異なる可能性が示された。今後は、長期的な食事や機能性食品の摂取タイミングの違いが食後糖代謝の個人差や腸内細菌叢に及ぼす影響について検討していく必要があると考えられる。
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