NAFLDは世界的に患者数が増加している肝疾患であり、なかでもNASHは肝硬変に進展するため注視する必要がある。しかし、有効な治療法や治療薬はまだ開発されていない。NASH発症では、肝臓での血小板凝集が要因の一つとされている。本研究は、NAFLDモデルマウスにより、脂肪肝・脂肪肝炎時に、血小板凝集を促進するVWF量と血栓形成を促進するFVIII活性が上昇することを明らかにした。本研究の成果から、VWFとFVIIIの発現および活性を制御することで、NASH発症の抑制につながるものと考えられる。また、VWF濃度およびFVIII活性は、NASH診断時の有用な血液マーカーになることが期待された。
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