年々増加し続ける計算性能に対する需要を満足する高並列・高性能なプロセッサシステムを実現するには,故障プロセッサ(ノード)が存在するネットワークにおいて,正しくかつ効率よくデータ通信を行う耐故障性のある通信(ルーティング)手法が不可欠となる.本研究では,故障ノードの「通過」という斬新な基本概念に基づく耐故障ルーティングを確立することを目的に,研究を遂行した.広く用いられている基本的な2次元/3次元のメッシュ/トーラス結合の各ネットワークに対して,故障ノードの通過に基づく新たな耐故障ルーティング法を開発し,従来手法で達成し得る通信性能を大きく改善可能なことを明らかにした.
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