本研究では,三階層構造の中間層であるFogを複数の移動体端末を含むPeerで動的に構成する手法を検討している.クラウドと連携し,P2Pネットワークを構成してコンテンツ共有を行う多様な端末群が,各々の能力と置かれた状況に応じて交代で動的かつ自律的に,必要に応じた規模のFog機能を有する仮想的なサーバを提供することができれば,柔軟で効率的なコンテンツ共有システムを低コストで実現することが可能となる. 通常のFogコンピューティングでは,システム側がサーバ資源を端末の近隣に必要数配置するが,本研究ではこのサーバ機能を,複数のユーザ端末が動的に集合して仮想的にFog機能を構成する点に独自性がある.
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