本研究の問いは,ソーシャルロボットの感情的な振る舞いや協調的・対立的な意思決定が,人とロボットの集団による協働的・共創的なコミュニケーションにおいて人の感情や意思決定にどのような影響を与えるかを明らかにすることであった. 本研究で開発した感情表出モデルや意思決定モデルは,従来研究ではあまり注目されてこなかったロボットのミスや弱さ,遠慮などの消極的な振る舞いにも焦点を当てており,人とロボットのインタラクションにおける親密性を高める効果が確認されたところに大きな成果がある.これらのモデルは,近未来においてヒューマノイドロボットと人が共存する社会を見据えたコミュニケーションロボット開発に貢献できる.
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