研究課題/領域番号 |
21K12158
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
中野 裕司 熊本大学, 総合情報統括センター, 教授 (40198164)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ポータル / 次世代デジタル学習環境 / ラーニングアナリティクス / IR / LMS / NGDLE |
研究実績の概要 |
大学における情報サービスを考える上で、学習履歴を中心としたビッグデータ解析の導入、Web技術の進化、社会人学習の増加等に伴う学習者層の変化、eラーニング導入による学習形態の多様化、Web会議による遠隔授業の増加等その環境が大きく変化してきた。本研究は、米EDUCAUSEの提唱する次世代デジタル学習環境(NGDLE)の枠組みを考慮し、このような状況に適応する次世代の大学ポータルとはどうあるべきかを再定義し、ユーザ中心の設計を行い、実際に開発、試行を行うものである。これにより、ユーザからみて分かりやすく、個々のシステムが連携して表裏にわたりユーザを支援する環境構築を試行し、その指針を与えることが期待される。 初年度は、当初の計画に従い、主に国内外の最新状況の調査を行った。加えて、その実現可能性についても、実際の実行環境を用意して確認した。NGDLEに関しては、LTIによる様々な学習支援ツールとの連携に関して、北米の先進事例を中心に調査した。大学ポータルに関しては、欧米を中心に、その実装例や新しい活用例等に関して調査した。特に実装の基盤技術に関しては、システム間の認証連携やデータ連携、モバイルデバイスへの対応、PUSH型通信の実現を中心に調査した。Moodleとそのモバイルアプリを基盤に機能追加を行うのが現時点での有力候補であろうとの結論に達し、その実験環境を実際に構築し、機能追加、認証連携等を行い、ある程度の実現可能性を確認した。 2年目は、当初の計画に従い、調査を継続しつつ、その結果をまとめ、次世代の大学ポータルを再定義と設計を行ってきた。今考えられる学生支援システムの連携と得られるデータの分析、ユーザへのフィードバックを中心に再定義を進めるとともに、初年度取り組んだモバイルアプリを含むMoodleを基盤に機能追加を行う形で設計を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画に従い、主に国内外の最新状況の調査を行ったことに加えて、有力候補となったMoodleとそのモバイルアプリの実行環境を実際に構築し、認証連携や、いくつかの機能追加等を行い、その可能性を確認した。 当初の計画に従い、国内外の最新状況の調査を行ったことに加えて、次世代の大学ポータルを再定義と設計を行ってきた。 ただし、ここで得られた知見の学会、論文等での公表にまでは、あまり手がまわらなかった。 これらのことから、総合的に「やや遅れている」と結論づけた。
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今後の研究の推進方策 |
現時点での設計に従った実装を進めると同時に、再定義項目の追加・変更、設計の修正も柔軟に行う。 各種ポータル機能の実現、LTI等による連携アプリケーション開発、認証連携、他のシステムとのデータ連携等を標準化に沿って実際に検証していきたい。 専門家によるレビューを行うとともに、協力者の試用による問題点の洗い出しを行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナの影響から、調査及び学会等参加のための旅費、謝金が使えなかったこと等による。 これらの経費は次年度以降必要になると考えられるので、さらに研究活動を活発化していきたい。
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