研究課題/領域番号 |
21K12573
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研究機関 | 名古屋文理大学 |
研究代表者 |
吉川 遼 名古屋文理大学, 情報メディア学部, 助教 (70811165)
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研究分担者 |
八嶋 有司 名古屋文理大学, 情報メディア学部, 助教 (10751597)
彦坂 和里 名古屋文理大学, 情報メディア学部, 助教 (70805580)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | Webデザイン / 仮想現実 / 複合現実 / UIデザイン / UXデザイン |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ユーザビリティ向上に向けたVR空間におけるWebコンテンツの閲覧環境の開発ならびに評価である。 二年目である令和4年度の研究活動として、(1)初年度に開発したWebコンテンツ閲覧アプリケーションの改善・機能追加、(2)改善・機能追加を施したアプリケーションの評価実験の2点を実施した。 具体的には、前年度開発したプロトタイプアプリケーションにテキストや画像、ページ背景等Webコンテンツに多用されるHTMLの要素をVR空間内に表示可能にする機能を実装した。これにより、単一のHTML、CSSファイルを用いつつもPCやスマートフォン、タブレット端末向けの表示設定とVR空間向けに奥行きやスケール感を調整した表示設定が共存した形でのWebコンテンツ制作ならびにコンテンツ表示が可能となった。特に、CSSファイル内における奥行きや表示位置、コンテンツの幅や高さといった設定を司るプロパティの値をVR空間内に反映させることが可能となった点が今年度のアプリケーション開発の特筆すべき進捗であるといえる。 また、このWebブラウザアプリケーションを用いたVR空間内におけるWebコンテンツの閲覧体験が、既存のVR向けWebブラウザアプリケーションを用いた閲覧体験とどのような差異があるかを検証するためにアプリケーションの評価実験を実施した。実験の結果、既存のVR向けWebブラウザアプリケーションと比較し、Webコンテンツの奥行き感やスケール感に関してより強く認識される傾向が明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、アプリケーションの開発ならびに評価実験が完了していることから、本研究は順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の実験結果を踏まえアプリケーションの機能改善に取り組む他、当初の計画に沿って、ユーザビリティの観点ならびに情報デザインの観点から実験を行い、VR空間におけるWebデザイン原則を提案するための知見を導出する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初参加発表を予定していた学会がオンライン開催になったことに伴い、出張旅費が不要となったため。差額に関し、次年度学会発表時の出張旅費として使用を予定している。
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