本研究では,これまで測定手段が存在しなかった眼瞼圧の眼球上での2次元分布を,砂糖スクロース膜をコーティングしたコンタクトレンズと画像処理系により測定する医療用計測システムを提案したものである.試験装置により圧力や回数がスクロース膜厚減少に及ぼす影響を明らかにし,膜厚の減少と眼瞼圧の検量線を得た.またレンズの製作については精密金型により鋳造する手法を確立し,コンタクトレンズと水滴により貼り合せる手法も開発した.測定原理の確認と安全性につきカイウサギを用いた動物実験により検証を行い,本手法で提案した測定原理と生体安全性の確認を行った.
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