心筋は常に動くため、研究データに動きのアーチファクトが入りやすい。ややもすると信頼性のある「一般心臓活動電位波形」に基づかないモデルが作られてしまう。現在の数理モデルが参考にしている基本波形(正常時の心臓活動電位波形)を正しいものに変更してモデルをつくり直すことは、致死性不整脈発生の研究につなげられるという意義がある。例えば、これまで出来なかった(モデルで試みても発生させられなかった)ブルガダ型心拍がどのような状況下で発生するのかイオン環境から研究できることになる。本研究でアーチファクトの混入を避けた記録がどのような波形か結論が出た。将来のモデル作成そして危険脈防止研究への挑戦の糸口となった。
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