現在内視鏡検査は,内視鏡の操作に長けた医師でしか行うことができない。そのため,使い捨て可能で,従来の内視鏡挿入のように痛みを感じることなく,誰でも安全に検査可能な自動で挿入できるような大腸内視鏡が求められている。 本研究では,その基礎的な技術を確立するために,2つのバルーンを備え,2つの筒がそれぞれ多重に湾曲駆動することにより,同軸から外れた方向に推進力を得る構造を開発した。 大腸モデルに対して挿入検討を行った結果,外筒および内筒湾曲部の湾曲,外筒および内筒バルーンの膨張・収縮,内筒の押引きの動作を片手でコントローラー操作し,もう片方の手で外筒の押込むことにより一人で盲腸までの挿入に成功した。
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