研究課題/領域番号 |
21K12972
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
BEAUVIEUX Marie 広島大学, 人間社会科学研究科(文), 准教授 (80816976)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 日本文学 / 大杉栄 / 芥川龍之介 |
研究実績の概要 |
本研究は、日本におけるアフォリズム(断片・断章形式の文学)が、西洋文学の翻訳を通じて明治時代にどのように成立し、大正ジャーナリズムの発展の中で、ノンフィクション文学としてどのように普及・発展したのかを検討するものである。今年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、国外への渡航が困難であったため、日本文学を中心に研究を進めた。具体的には以下の通りである。 1 明治・大正時代におけるアフォリズムに関係する資料を購入した。 2 Celine Barral (フランス・ボルドー大学准教授)と意見交換を行い、2021年にボルドー大学で企画された国際シンポジウムEcrivains polemistes et essais polemiques dans la litterature mondiale(世界文学における論争を引き起こすエッセーと論争に参加する作家たち)にオンライン参加し、他国の研究者と意見交換ができた。大杉栄と芥川龍之介の文体を比較することで、大正時代において、社会批判と政治的言説を含む日本近代文学について検討した。 3 大杉栄の作品を精査し、本研究の対象になる文献を集めた。 4 稲垣足穂の『一千一秒物語』というショートショート(極端に短い話)小説集についての論文を書き上げた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2021年実施される予定だった日・独・仏文学のアフォリズムに関する学会企画が中止され、予定されていたフランスのドイツ語アフォリズム文学専門家との意見交換はできなかった。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度は、今年度集められた資料を精査し、翻訳作業に取り組む。感染拡大状況を注視しつつ、オンラインなどを活用しながら研究会を企画し、フランスで資料収集・研究者との意見交換を行う予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度出来なかった資料収集の予算は来年度に使う予定です。 フランスへの学会参加(旅費) 250千円 国内の資料収集(旅費) 54千円
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