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2021 年度 実施状況報告書

<日本型コンフルエント・ラブ>の文化社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K13425
研究機関日本女子大学

研究代表者

木村 絵里子  日本女子大学, 人間社会学部, 助教 (60710407)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワード恋愛 / 結婚 / 親密性 / 純粋な関係性 / コンフルエントラブ
研究実績の概要

恋愛関係の行動様式を文化社会学の観点から明らかにするために、2021年度は、1980年代の雑誌メディアの言説の分析をおこなった。1980年代は、デート文化と都市文化が密接にリンクしながら、戦後の日本社会において最も都市の恋愛文化が盛り上がっていた時期であり、現在の状況を対象化するために適した時期である。しかし、これらのことは、社会批評レベルで言及されるものの、社会学的な研究がなされてきたとは言い難い状況にあったため、実際に着手できた意義は大きい。
また、1980年代~1990年代における男性誌の分析も行っており、とりわけ男性週刊誌においては、女性身体が、独特の表現方法とともにグラビアやポルノグラフィの対象として位置付けられており、恋愛の対象というよりも性的な対象として消費されていた。女性誌と男性誌の比較分析も今後の重要な課題となる。
若者を対象にしたインタビュー調査に関しては、本来であれば、次年度から実施する予定であったが、JSPS科研費21K12511「性に関する若者のインタビュー調査ー人権とジェンダー平等の観点から」(代表 明治大学 平山満紀)と共同で行うこととなり、2021年度は大学生を対象に数十名のインタビュー調査を実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、雑誌メディアの言説を実施することができた。また、インタビュー調査では、新型コロナウィルス感染症対策として、Zoomでインタビューを実施することで作業を滞りなく進められた。

今後の研究の推進方策

2022年度も、引き続き、言説の分析とインタビュー調査を進めていく予定である。とくに言説の分析については、当初の予定より前の時期で、かつ恋愛結婚が一般化する前の1950年代に着目し、調査していく予定である。恋愛結婚が一般化する前と後を比較しながら検討することで、日本社会における「恋愛」の意味をより明確に考察することが可能になる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 1980年代、『non-no』の恋愛文化――現在を対象化するために2021

    • 著者名/発表者名
      木村 絵里子
    • 雑誌名

      『現代思想』

      巻: 9月号 ページ: 91-100

  • [学会発表] ミス・コンテストの社会学(2)――女性向けメディアと男性向けメディアにおける「ミスコン」の語られ方の比較分析2021

    • 著者名/発表者名
      木村 絵里子
    • 学会等名
      国際ジェンダー学会大会
  • [図書] 場所から問う若者文化2021

    • 著者名/発表者名
      木村 絵里子、轡田 竜蔵、牧野 智和
    • 総ページ数
      196
    • 出版者
      晃洋書房
    • ISBN
      978-4771033719

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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