本研究は、自閉スペクトラム症(以下、ASD)児が楽しいと感じる遊びや参加しやすい遊びの特徴、具体的な遊びを明らかにすることを目的とした。 ASD者の保護者を対象とした調査の結果、幼児期においてASD児が好み、楽しいと感じる遊びは、運動遊び、感覚遊び、受容遊び、構成遊びであり、苦手な遊びは運動遊びやルール遊び、集団遊び、役割遊びであることがわかった。これらの結果から、運動遊びや感覚遊び等を設定することで、ASD児が自ら選択して遊ぶことができる環境となると考えられた。また、役割遊びなどASD児の参加が難しい遊びにおいては、参加し易くするための工夫や必要なサポートを行う必要もあると考えられた。
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