恒星の自転周期を調べる方法の一つとして、恒星表面に存在する黒点が自転とともに見え隠れすることに伴う明るさの変化を検出するものがある。この手法はこれまで数万を超える恒星に適用されてきたが、黒点による光度変化が検出される恒星は一部であり、またなぜ一部でしか検出されないのかも明らかでなかった。本研究では、多数の恒星に対する分光観測データ(明るさと波長の関係)から、それらの恒星の自転周期分布を導出する解析手法を新たに開発した。この手法は黒点の方法が適用できない恒星に対しても適用可能である。また、黒点検出の有無が主に恒星の年齢と対応していることを初めて明確に示した。
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