南大洋インド洋セクターにおける一連の研究航海(白鳳丸KH-19-1やKH-20-1など)で採取された海水プランクトン試料および表層堆積物試料の分析を行なった(合計約30地点)。また,2023年度の分析では,スライドスキャナを活用した大量の標本画像取得を行った。その結果,現生海水プランクトン試料においてF. kerguelensisの殻面積が南極前線付近で最大となることなどが明らかになり,かつ,表層堆積物試料(化石)においても同様な傾向が見られた。これによりF. kerguelensis化石の殻形態が,地質学的過去における海洋フロントの変動を調べるうえで有用であることが示唆された。
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