次世代の構造用材料とされるバルクナノメタルは巨視的強度特性の評価に関して以下の問題があった.①材料強度を構成する時間依存強度の影響を考慮しておらず,強化機構の正確な解明がされていない.②構造用材料に必要な強度を評価する際には,材料試験で得られた強度から時間依存強度と時間非依存強度が分離されていない.③次世代の構造用材料と考えられてきたにも関わらず,実際の構造物の設計時に必要となる時間非依存強度の定量的な評価が行われていない.本研究ではこれらの問題の解決に取り組むことで,極限的な設計を行うために必要な構造材料強度評価における新たな力学的特性値の提案と,その具体的な評価方法を確立するに至った.
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