研究課題/領域番号 |
21K14165
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
ラーデマッハ ゲオルグ 国立研究開発法人情報通信研究機構, ネットワーク研究所フォトニックICT研究センター, 主任研究員 (20795661)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | Optical Fiber / Space Division Multiplex / Raman amplification |
研究成果の概要 |
既存の光伝送システムの伝送容量を抜本的に向上させるため、光ファイバ内の異なる空間チャンネルで信号を伝送する空間多重伝送や、波長帯域を従来のCバンドから拡張するマルチバンド伝送の二つの手法が研究されている。本研究では、空間多重ファイバとマルチバンド伝送の適合性を調べることが目的である。今回、数モードファイバで広帯域ラマン増幅を用いた実験を行い、結果を光ファイバ通信国際会議(OFC2022)で発表した。また、C、Lバンドのエルビウム添加ファイバ増幅器を用いた実験を行い、55モードファイバで3.5ペタビット/秒の記録的な伝送を実現した。成果は、欧州光通信国際会議(ECOC2023)へ提出予定である。
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自由記述の分野 |
空間分割多重光ファイバによるマルチバンド伝送
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、通信トラヒックは国内外で年率数10%の割合で増大を続けており、将来の通信インフラを持続的に維持するため、光伝送システムの増強が喫緊の課題となっている。現在、波長多重技術やディジタルコヒーレント技術によって光ファイバ1本あたり数10テラビット/秒もの伝送容量が得られるようになったが、高強度の光信号と光ファイバ間の非線形相互作用により、伝送容量の増加は容易ではない。本研究では、マルチコアファイバやマルチモードを用いた空間多重伝送技術と、従来のCバンドに加えてL、Sバンドを利用するマルチバンド伝送技術との間の互換性を確認し、将来の光伝送システムの伝送容量増加の可能性を示した。
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