素材の厚みを薄くすると皮膚の感覚は伝わりやすくなる。一方で、素材を貫通する際に必要な力や素材が裂断する際の力は、素材の厚みに比例するため、薄い素材はより弱い力でも壊れやすい。またセンサーの表面をこすると薄い素材は削られてなくなってしまうため、薄さと摩擦耐久性はトレードオフの関係にある。本研究では、ポリウレタンナノファイバに水溶性ポリマのポリビニルアルコールを溶解・浸透させることで、皮膚感覚に影響を与えないほどの極薄性と摩擦耐久性を両立させることに成功し、皮膚貼り付け型センサにおける本質的な課題を克服することに成功した。
|