福島第一原発放射性物質漏洩事故から2020年で10年目を迎える。現在、各自治体区域内に保管している放射性を含有する廃棄物は保管数量の上限に迫っており、放射性農林業系廃棄物の適正処分問題は深刻化している。 本研究は、事故由来の放射性物質に汚染された牧草等のバイオマスから、非焼却・非拡散での減量・安定化の処理を行う技術として、嫌気性微生物を利用したバイオリーチングのシステムを高度化することを目的としている。バイオマスの生分解性、バイオエネルギーの収率及びセシウム溶出性の促進に寄与する前処理技術の開発によって、汚染バイオマスの安定化処理方法としての実用性を評価し、当技術の社会実装化を期待する。
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