安価小型で高精度な波浪計測機能を持つドリフターの開発を進め、開放水面、氷上、双方の展開に応じた筐体を開発し、精度検証の上、北極、南極双方で多点展開を実施した。開発においては海洋観測分野では水密性の欠如と頑健性から活用が限定的であったラピッドプロトタイピング技術である3Dプリンターの活用を検討し方法と計測の精度検証結果を論文発表した。また、北極海カナダ海盆域での展開結果から海洋のサブメソスケールおよびメソスケールの渦の存在が示された。メソスケール渦については衛星海面高度計とドリフター軌跡を比較することで、北極海の表層流の分布の推定に対して衛星海面高度計の有用性を示唆する結果を得た。
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