異なる材料を適材適所に用いるマルチマテリアル化には,さまざまな組み合わせの異材接合を実現することが必要不可欠である.異材接合に適しているとされる従来の固相接合法では長い接合時間や大きな変形を伴うものが多く,本研究で扱う小変形・短時間の接合である通電拡散接合の実現には大きな社会的意義がある. 通電拡散接合は開発途上の新規接合法であり,この接合法に関する研究事例は世界的にもほとんど例がない.なかでも,材料科学的な観点から接合メカニズムを明らかにした研究は行われていないことから,本研究は通電拡散接合技術の信頼性を向上し,日本発の新規固相接合技術を世界に向けて幅広く普及する点に学術的な意義がある.
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