研究課題
これまでの代謝研究では100万細胞以上を対象とした大量細胞での平均的観測が為されており、単一細胞から100細胞以下の微量細胞試料の測定は困難であった。本研究の目的は、単一細胞から100 細胞以下の微量細胞試料からのメタボローム解析方法を開発することである。上記の目的達成のために3つの課題を設定した。1つ目が幅広いメタボロームの分離 のための液体クロマトグラフィー手法の開発、2つ目が液体クロマトグラフィー質量分析 (LC/MS) システムの高感度化、3つ目が開発した手法の超微量細胞試料 への応用である。本年度は、1つ目の課題に関して、開発した基材と分析法の安定性試験を実施した。2つ目の課題に関して、イオン化法の改良による高感度化の可能性を検討した。3つ目の課題に関して、超微量細胞試料への応用に取り組み、希少かつ特徴的な免疫細胞集団における代謝解析を実施した。
4: 遅れている
コロナ禍及び半導体危機によってスケジュールに遅れが生じたため。
本研究で開発した液体クロマトグラフィー質量分析法に関する論文執筆を行う。また、1~数10細胞メタボローム解析技術を用いて細胞周期の違いによる代謝不均一性の解明に取り組む。
コロナ禍及び半導体危機によってスケジュールに遅れが生じたため次年度使用額を残した。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 3件、 招待講演 2件)
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