本研究はラジカルの発光の磁場依存性(マグネトルミネッセンス、MagLum)がジラジカル単分子で発現することを示し、同時にMagLum発現に必要最小限なラジカルの数が2であることを明らかにした。これまでバルク固体中でしか生成できなかったラジカルのMagLum活性種を単分子レベルまで微細化できた。これはラジカル集合体が光や磁場に対しどのように応答するのかをより詳細に明らかにすることができた点で学術的意義のあるものであり、また多様な媒体中にこの機能性物質を埋め込み、偽造防止技術などに利用できる可能性を示した点で社会的意義のあるものである。
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