研究課題
若手研究
本研究では、近年着目されている有機共役骨格について、新規分子構造をデザインし、実際に合成した。分子構造を変えることで、電子・光物性を制御できることを示した。集積構造の形成について検討し、従来はランダムなネットワーク様構造を取る材料について、わずかな構造の差を利用し層状構造やシート構造をつくることに成功した。作製した有機共役骨格材料は、燃料電池などに応用が期待される電極触媒として機能した。
材料化学
電解反応を促進する電極触媒は、白金等レアメタルが用いられるため、代替材料の開発が希求されている。有機共役骨格材料は、資源制約がなく分子構造を自在に制御可能なことから、魅力的な代替材料である。本研究では、酸素還元電極触媒として機能する新たな二次元性有機共役骨格を作製し、分子構造と性能の関係を考察することで、より高性能な有機電極触媒を設計するための方針を示した。すなわち、貴金属に依存しないエネルギー変換技術の発展に貢献するものといえる。