本研究では新たに、Nnk1が適切な細胞成長や細胞壁ストレス応答に重要な因子である、Pmk1 MAPKの活性制御に関与する結果が得られた。Pmk1は分裂酵母のみでなく、哺乳類にまで広範に保存されたMAPKであるため、今回得られた知見は他の生物種に応用できる可能性がある。また、Pmk1以外にも網羅的解析によって、Nnk1タンパク質のリン酸化標的候補をいくつか同定することができた。そしてこれらの候補の中には、各種栄養トランスポーターが含まれていた。今回の成果はこれらのトランスポーターの活性制御に関する新たな知見になることが期待される。
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