紅藻、海洋軟体動物、苔類および植物由来の二次代謝産物を用いて、イガイ類の足糸に対する着生阻害活性を評価した。その結果、紅藻と軟体動物由来のテルペン類に顕著な活性が認められた。構造活性相関を検討したところ、ハロゲン原子の有無が活性に大きく関与している可能性が高いことが分かった。 次に、環境対応型の新規養殖網の開発に向け、市販の網にハイドロゲル層を構築し、海産のテルペンを内包させられるか否かを調べた。その結果、テトロン製の網とハイドロゲル高分子剤の相性が優れていること、および、高分子剤中に低分子化合物を内包させることが可能であることが分かった。
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