電位依存性K+チャネル(Kv)は、VSDの膜電位依存的な構造変化によって、PDのゲートを開閉する。KvAPを解析対象とし、VSDのヘリックスS1とS4にCys残基を1個ずつ導入し、これらが近接した際に形成する分子内ジスルフィド(SS)結合を検出するSS-locking解析を計25種類のDouble Cys変異体を用いて実施した。結果、得られた近接残基対は、単一の立体構造では同時に近接しえないことから、各変異体において異なるコンフォメーションがSS結合により安定化されたことを示しており、各変異体の構造はKvAPの閉状態と開状態の間の構造変化の過程を反映している可能性があることが分かった。
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