課題を通して、シアノバクテリアにおける酸化的ペントースリン酸経路(OPPP)がプラストキノン還元を通して細胞電流の大きさに影響することを明らかにし、その生理活性の定量に取り組み、OPPPによる電子伝達フラックスが光合成電子伝達の4割ほどに達することを明らかにした。また、シアノバクテリアにおいて細胞外膜が細胞外電子伝達に与える影響を明らかにする研究に部分的に携わる中で、細胞外膜の剥離が本研究課題においても有効に働きうることを推定した。最終年度の終わりには、光合成および呼吸電子伝達を含めたシアノバクテリア電子伝達反応に関する総説を執筆し、光合成のリミッター解除を目指す上での重要な知見を再考した。
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