更年期の女性において、生殖機能の老化に伴うエストロジェンの急激な減少が自律機能に変調をきたし、更年期障害の原因になると考えられる。本研究は、更年期の生殖中枢キスペプチンニューロンのパルス活動変容とホットフラッシュが更年期に顕在化する仕組みを神経回路レベルで解明することを目指していた。「生殖適齢期から中年の閉経後においてほとんどパルス頻度が変化しない一方で、パルス活動の強度が低下する」ことを発見し、原著論文として公表することができた。また、卵巣老化を模倣した卵巣除去モデルマウスにおいて、尻尾皮膚体温の急激な上昇が数分間維持されるホットフラッシュ症状を示すことを発見した。
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