官能基を多数有する複雑な天然物の合成に威力を発揮するのが鈴木-宮浦カップリングや根岸カップリング、オレフィンメタセシスといった炭素-炭素結合形成反応である。これらの反応は、複雑天然物の合成に応用され、合成化学界に革新をもたらしてきた。しかし、高度に官能基化されたフラグメント同士を選択性高くピンポイントで連結する方法論は上記以外だと未だに限られる。ピンポイントカップリングを可能にする新たな合成手法の開発あるいは発掘が求められる。そこで、申請者は以下の二つに反応に着目した。①申請者が独自に開発したケトンカップリング ②(a-アルコキシ)スタナンのStille型カップリング。
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