生体分子であるタンパク質と強力に結合する共有結合型の医薬品は、現在臨床で使用されているものもあるが、その多くは偶然の産物であり、意図して設計・開発された医薬品はごく最近になって上市されたものに限られる。 今回の研究成果として、X線結晶構造解析と有機化学的アプローチから共有結合型の新規ビタミンD誘導体を創製し、受容体の作用をコントロールするために必要な基礎的知見を得ることに成功した。この知見を基にして更なる誘導体を創製することで、受容体の作用発現をコントロールして、ビタミンD受容体のカルシウム作用を分離した治療薬開発への貢献が期待できる。
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