日本における骨粗鬆症患者は1,300万人と推計されているが、急速な高齢化にともない患者数は増加の傾向にある。したがって、超高齢社会において健康寿命を延ばすためには、骨粗鬆症を予防・治療することが極めて重要である。骨粗鬆症の中でもステロイド性骨粗鬆症は、ステロイド薬の長期服用をきっかけとして発症し、全米の骨粗鬆症患者の約20%がステロイド薬の服用に起因するといわれている。しかし、ステロイド性骨粗鬆症に対しては、既存の治療薬は有効ではないため、新薬の開発が強く望まれている。以上の背景から、優れた治療薬あるいは予防薬を開発することは、超高齢社会を迎える日本社会にとっては喫緊の研究課題である。
|