近年、炎症の収束にリンパ管が重要な働きをする事が明らかになってきた。炎症時にリンパ管新生を促進する因子についてはVEGF-Cを含め多数報告されてきたが、リンパ管新生を抑制する因子については分かっていなかった。 申請者らは炎症時にリンパ管新生を阻害する因子を探索し、細胞外マトリクスの1つであるTenascin-Cが炎症早期のリンパ管新生を抑制することを発見した。Tenascin-Cはインテグリンを介したp38 MAPKのリン酸化を誘導し、リンパ管内皮細胞の増殖の抑制、アポトーシスの誘導に関わることがわかった。
|