炎症により緊急造血が誘導され、定常時にはほとんど見られない好中球様単球が骨髄で産生される。しかし、それらの機能や分化機構は明らかになっていなかった。研究代表者は、炎症により生じた顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)が好中球特異的前駆細胞(proNeu1)に作用し、好中球様単球を誘導することを明らかにした。さらに、ヒトカウンターパートとして、T細胞増殖抑制作用を示すCXCR1陽性単球を同定した。これらの発見により、炎症時における好中球様単球誘導機構はマウスとヒトで保存されており、同単球が炎症抑制に働く可能性が示された。
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