脳梗塞によって形成された壊死組織内には虚血誘導性幹細胞(ischemia-induced multipotent stem cells: iSCs)が分化した特殊なミクログリア(iSCs derived microglia: iSMG)が出現している。本研究ではiSMGが脳梗塞巣内で血管新生や血管体積の増加を促していることが明らかになった。脳梗塞巣成分が脳梗塞巣内の血管内腔に移行しており、脳梗塞後の血管変化を抑制すると脳梗塞巣の消失が抑制された。従って脳梗塞巣内の血管が脳梗塞巣成分の排出ルートとして機能しており、iSMGがその整備を担っている可能性が示唆された。
|