検診において、自覚症状のない肺腺がん患者をスクリーニングすることができる血清診断マーカーの開発を目的として、本研究では肺がん細胞に発現している膜タンパク質を対象としたプロテオーム解析を行った。膜タンパク質に特化したショットガン解析を行った結果、数多くのタンパク質が同定された。肺腺がん細胞のみに同定された膜タンパク質の中には、ABCC3やITGB4が含まれており、これらは肺腺がんにおいて様々な臨床病理学的因子や患者予後と相関していることが明らかになり、新たな肺腺がんマーカーとしての有用性が示唆された。
|