本実験において我々は、アロMSC/CCL19を用いた抗腫瘍効果の検討およびメカニズム解析を行った。CT26担がんマウスにB6由来MSC/CCL19を局所投与した実験では、全ての個体で腫瘍を拒絶した。アロMSC/CCL19局所投与の抗腫瘍効果は抗CD4抗体または抗CD8抗体によって減弱することから、T細胞依存性であると考えられた。また、リアルタイムPCR解析結果から、IL-12を構成するp35とp40のmRNA発現が腫瘍内で亢進していることが確認された。この抗腫瘍効果は、アロ反応性T細胞によるbystander効果とIL-12産生による細胞性免疫応答が関与している可能性が示唆された。
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