加齢や生活習慣病は、認知機能障害、心血管疾患、サルコペニアの原因となり、わが国の超高齢化社会の中で健康寿命の延伸を考える際に、発症前に予防することが重要である。ミトコンドリアはオートファジーによる質管理を受けており、ミトコンドリの質管理を維持することが重要となる。本研究においては、脂質異常、糖尿病、閉経に関してオートファジー発現抑制によるミトコンドリアの機能低下を認め、血管の細胞老化や骨格筋修復を抑制していた。これらはアンジオテンシン受容体を阻害することで改善したことから、この機序が老年症候群の治療ターゲットなることが示唆された。
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