進行性核上性麻痺(PSP)は、脳内異常タウたんぱく(タウ病変)が蓄積する不治の神経難病であり、根本治療薬の開発は喫緊の課題である。申請者が所属する量研機構では、PSPのタウ病変を生体内で可視化するタウPETリガンド[18F]PM-PBB3を開発した。この技術を用いたPSP鑑別診断法は確立されつつあるが、縦断的な症状進行評価や予後予測に対する指標は確立されていない。本研究ではPSPにおけるタウたんぱく病変の客観的な評価指標を作成し、縦断的な変化と臨床症状と関連を検討した。本指標は治療法開発の基盤となるモニタリング評価基盤となり、今後治療法開発が一層促進されることが期待される。
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