食道扁平上皮癌の治療感受性には個体差がある。食道癌個別化治療の確立には治療感受性因子や癌伸展メカニズムの解明が重要な課題である。我々はこれまで、食道扁平上皮癌においてIGFBP3発現は放射線感受性因子であることを報告している。近年口腔内環境が食道癌の予後や術後合併症に悪影響を及ぼすことが報告されている。今回の研究で食道扁平上皮細胞株を用い、Lipopolysaccharide (LPS)が細胞増殖および浸潤能に与える影響を検証した。食道扁平上皮癌細胞株はLPSに暴露されることでCCL2産生が亢進し、増殖能および浸潤能が増加することを証明した。
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