アルドステロン産生腺腫の原因の一つであるATP依存性Na/Kポンプ遺伝子(ATP1A1)の変異により生じる,細胞増殖および腫瘍形成のメカニズムの解明を目的に研究を行った.生理的濃度の強心配糖体がAPAに発現増加したNa/Kポンプの受容体シグナルを活性化し,APAに至る腫瘍増殖機構を明らかにした.また,APA腫瘍増殖にはビタミンD受容体シグナル活性が必須であり,ビタミンD受容体発現はDNA脱メチル化により調節されていることが示された.また,生理的濃度の強心配糖体の投与やビタミンDの投与あるいは除去はアルドステロン合成には影響を及ぼさなかった.
|