本研究では、医療・介護の突合データを構築し、将来の心血管疾患等の発症予測等につながる解析を行った。医療・介護・検診レセプトの抽出及び統合データベースを構築し、疾患発症前から死亡に至るまでの大規模疾患コホートの作成を行った。検診で初めて高血圧を指摘された患者を中心として解析を行った。初めて高血圧を指摘された患者のうち、実際に医療機関受診に至る症例は限られる一方で、降圧薬等の治療に結びついた場合、受診をしていない場合と比較して、その後の良好な血圧コントロールとの関連を認めた。同様の傾向が、脂質異常症に関しても認められ、今後、受診にスムーズに結びつけていく方策が必要であることが示唆された。
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