老齢マウスは若齢マウスと比較してNTMの感染感受性が高いことが明らかにされた。また、感染2カ月後のマウス肺組織で、RNA-seqによる網羅的な遺伝子発現解析を実施した。その結果、老齢マウス肺では若齢マウス肺と比較してSecretory leukocyte peptidase inhibitor (SLPI)の発現が低いことが明らかにされた。SLPIはM. aviumに対して、直接的に抗菌活性を有することが明らかにされ、肺NTM症の感染制御に関わることが示された。また、Nrf2に制御されるSLPIの発現低下が、老齢マウスにおけるM. avium菌の感染感受性亢進の一要因であることが示唆された。
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