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2023 年度 研究成果報告書

加齢が肺非結核性抗酸菌症におよぼす影響の検証

研究課題

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研究課題/領域番号 21K16108
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53030:呼吸器内科学関連
研究機関筑波大学

研究代表者

松山 政史  筑波大学, 附属病院, 病院講師 (30816111)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード肺非結核性抗酸菌症 / 加齢 / Nrf2 / SLPI
研究成果の概要

老齢マウスは若齢マウスと比較してNTMの感染感受性が高いことが明らかにされた。また、感染2カ月後のマウス肺組織で、RNA-seqによる網羅的な遺伝子発現解析を実施した。その結果、老齢マウス肺では若齢マウス肺と比較してSecretory leukocyte peptidase inhibitor (SLPI)の発現が低いことが明らかにされた。SLPIはM. aviumに対して、直接的に抗菌活性を有することが明らかにされ、肺NTM症の感染制御に関わることが示された。また、Nrf2に制御されるSLPIの発現低下が、老齢マウスにおけるM. avium菌の感染感受性亢進の一要因であることが示唆された。

自由記述の分野

肺非結核性抗酸菌症

研究成果の学術的意義や社会的意義

肺NTM症は高齢者に多くみられ、65歳以上の患者で死亡率が上昇することが報告されているが、その理由は不明であった。我々は、加齢が肺NTM症におよぼす影響の一部を明らかにすることができた。Nrf2に制御されるSLPIの発現低下が、加齢により肺NTM症が悪化する理由の一つであるという事実は、今後の新規治療方法を考慮するのに重要な報告となった。SLPIやNrf2を活性化する薬剤を肺NTM症患者に使用するという可能性は、社会的意義がとても大きい。また、今回の老齢NTM感染マウス肺組織の網羅的遺伝子発現解析の結果は、他の新たなシーズを生み出す可能性も秘めている。

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公開日: 2025-01-30  

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