悪性黒色腫は皮膚腫瘍の中でも悪性度が高く、本邦で新たに診断される人数は、高齢になるにつれて罹患率は高くなる。今後、高齢化が進むにあたり罹患者数は増加することが容易に推測できる。また、BRAF阻害剤では薬耐性の獲得が問題となっており、抗PD-L1抗体や抗CTLA-4抗体などの免疫チェックポイント阻害剤による治療でも長期的な寛解率は10-30%に留まっている。今回、我々は、独自に作成した2種類のDMKN欠損マウスを使用して、世界で初めて、悪性黒色腫の増殖抑制のメカニズム解明に挑んだ。本課題は、DMKNをより詳細に解明することで、悪性黒色腫の治療薬の開発にブレークスルーをもたらす可能性を有している。
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