病変部のトランスクリプトーム解析の結果、化膿性汗腺炎では、健常コントロールや他疾患と比較してCTGFやCOL1A1、COL3A1、COL14A1、ELNなどの遺伝子が高発現しており独特の遺伝子発現がみられた。またB細胞の一群であるMZB1細胞に関連する遺伝子の高発現がみられた。化膿性汗腺炎病変部の免疫染色ではMZB1陽性細胞が多く見られ、CTGFとも共染された。健常線維芽細胞にCTGFを添加したところ、添加濃度に応じてCOL1A1などの遺伝子の高発現がみられた。以上より、化膿性汗腺ではB細胞の一群であるMZB1細胞がCTGFを産生することで病変部の線維化をきたしていることが明らかになった。
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