以前の我々の研究結果をもとにして解析する遺伝子を絞りこみ、最終的に52遺伝子を対象とした遺伝子変異解析を行った。胸腺腫や関連する自己免疫疾患患者、のべ132人の血液から抽出したDNAを用いた。結果、クローン性造血(血液がんに関わる遺伝子変異が健常人にもみられる現象)に関わる遺伝子の変異が高頻度に認められた。クローン性造血関連遺伝子の変異をもつ患者では治療後に再発しやすい傾向がみられた。また、それらの変異遺伝子の中には、時間経過とともに変異が消失したり、逆に新たな変異を獲得するものがあり、難治化に関連していると考えられた。
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